中学受験はとくに考えていないわが家ですが、教育自体には興味があります。
ある日、広告に「無料 2年対象 学力判定テスト」と書かれているのが目に入りました。「無料でテスト受けれるって!受けてみる?!」と長男に聞いたところ、「いいよ~」との答え。そこで、さっそく申し込んでみました!
説明会にも参加して、いろいろ貴重な体験をし、情報を得ることができました。
受付ミス?あやしい事務対応
「こどもは10歳までは遊ぶことが仕事」という教育方針のわが家なので、小学校2年生になる長男は、公文や塾に行ったことがありません。
でも小学校に入ると、「中学受験」という言葉が、普通に飛びかっているのにびっくり!
また、関西の中学校の偏差値の高さや塾のすごさも噂には聞いていたので、教育に興味のある私は、塾の広告もチェックしていました。
ある日、目にとまったのが「馬渕教室」の小学校2年生を対象とした「無料学力判定テスト」です。
馬渕教室は、関西でも有名な、中学受験対策も熱心な塾の1つ。
本人がテストを受けるのを「いいよ」と言うので、さっそくインターネットで詳細を確認し、申し込みフォームに必要事項を記入して「送信」をクリックしました。
すぐに自動返信の受付メールが届きました。しかし、次の連絡が、待てども待てども来ません。
自動返信メールには「万が一、当方より返信がない場合は、大変お手数ですが、中学受験本部までご連絡下さいますようお願いいたします。」と書かれています。
テストの5日前になっても返信がないので、さすがに確認の電話をしました。すると、「担当校舎に確認して、折り返し連絡いたします」とのこと。
そこで電話の前で待ちましたが、1時間以上たっても折り返しの電話はありません。
そこで再度こちらから電話したところ、「塾の休み時間に連絡できると思いますので、お待ちください」とのこと。
「折り返し」と言われてすぐかと思い、電話の前で待っていたのが失敗でした。
その後、電話がかかってくるも、「名前がありません」「本当に申し込みしましたか?」「何で申し込みしましたか?」と、どうやら受け付けされていない様子。
自動返信メールは受け取っていることを話していると、「あ、ありました!」との返事。
そして、受付ミスについての説明も謝罪も一切なく、「では、当日お越しください」と言われました。
この塾、大丈夫かなぁ〜?
関西の”最難関”中学校は9校!他は定員割れも!
テスト当日、こどもと2人で始めて塾を訪問しました。
受付で用紙を渡され、必要事項を記入します。そして、小学生はテスト会場に、親は「その間に説明会がありますが、いかがですか?」と誘われ、説明会の部屋に移動しました。
小学生は、ぱらぱらと10名ほどが集まっているようです。テストは国語40分、算数40分です。小学2年生は学力判定テストですが、3年生以上では、入塾テストになるようです。
説明会の参加者は、8名の母親と2組のご夫婦。机の上には封筒が置かれ、チラシや合格体験記などの書類がたくさん入っていました。
前半は、中学受験の実情についての説明でした。
私立中学校に進学する割合は、全体の数パーセント(1割以下)と、けっこう少ないそうです。ただ、地域によって差が大きいんだとか。
私立中学校はとてもたくさんあり、6割は定員割れ(!)というのが現状だそうです。
関西では、「灘」「洛南附属」「東大寺学園」「西大和学園」「甲陽学院」「洛星」「大阪星光」「四天王寺」「神戸女学院」の9校が”最難関”中学校と言われ、その後の大学への進学実績も良いことから、受験者が集中しているとのことでした。
その他、馬渕教室の合格実績や教育方法などの説明もありました。
後半は、校長による模擬授業でした。
封筒に入った資料の中に、面白い難問が掲載されているプリントがあったのですが、その問題の解き方を教えてくれるというものでした。
校長の教え方は確かにわかりやすかったのですが、難問の解き方にはパターンがあるので、そのパターンを訓練する、ということでした。
算数の面白さは、試行錯誤して解けた時だと思っているので、パターンを訓練するというのは、勉強の面白さをつぶしてしまっている気がしました。
中学受験だと、そんなことを言っていられないのかもしれません。
成績もらうのに一苦労!でも、結果はおもしろかった!
テストを終えた子どもたちがやって来ました。
アンケートを提出して退室とのことでしたが、私の封筒に入っていたアンケート用紙は明らかに別のイベント用のもの。
「やはりこの塾、大丈夫かなぁ~」とますます心配になりました。
帰りながら「テストどうだった?」と聞いたところ、「わかんなかった。学校で習ってない問題だったよ」とのこと。学校の確認テストを想像していたようです。
「学校で習ってないものが出るんだよ。それでも答え書くんだよ。」と言うと、キョトンとした顔をして、「0点かもしれない」と珍しくちょっとへこんでいました。
しかし、昼食時には相変わらずの切り替えの良さで復活していました。
1週間ぐらいで返却されると聞いていた成績表ですが、待てど暮らせど連絡がないので、12日後に電話しました。
すると、「ちょっとまってください。あ~、お子さん、苦戦したようですねぇ」と営業トークが始まりました。テスト結果について説明をするので、指定された日に取りに来てほしいということでした。
しかし、取りに行って入塾の勧誘を受けるのを避けたかったので、郵送をお願いしました。
それから1週間以上過ぎでも郵便は届きませんでした(やっぱり!)。そこで、直接塾に取りに行きました。
「ちょうど今日、送ろうとしていたんですよ~」と、封もしていない書類を持ってきてくれました。かなりうんざりして、封筒を受け取って帰りました。
「塾の対応、ほんとボロボロだなぁ〜」と思いながら、封筒内のこどもの成績を見てみると、、、
こちらもボロボロでした!
国語なんて受験者517人中、509番!後ろに8人しかいません!
偏差値20台!
返却された答案用紙を見ると、「習っていない」と思われた部分は、答えをまったく書いていませんでした。
答えがいのあるちょっとした難問も、まったくチャレンジしていないようです。
小学校での確認テストしか経験していなかったこどもには、「知らないから解いてみよう」という発想自体がなかったようです。
家庭で、ちょっとした難問にもとりくむ面白さを教えてもいいかもと思いました。
ただ、他の受験者の多くが、こうした問題に答える訓練を受けている(中学受験対策をしている?)ことにもビックリしました。
小学校2年生は、まだ土台を作る時期だと思っています。解き方などのテクニックは、高学年になって興味を持ってからでもじゅうぶんだと思っています。
今回の体験で、小学校2年生という時点でのわが家の教育方針が、中学受験の考えにあわないことを実感しました。
いずれにせよ、中学受験の世界を垣間見て、何かと勉強になった学力判定テストでした。
それから2年後の記事はこちら。長男が小4の時の成績表をちょこっと公開 ↓↓↓↓
小2で偏差値30だった長男の小5の成績は?