正月あけに小学校で開催される百人一首大会。小学5年生になると、成績にも影響してきます。
何度もやれば知らず知らずのうちに覚えていくものですが、言葉がちんぷんかんぷんで、覚えづらくてもどかしいのも事実。
そこで、楽しくわかる百人一首の覚え方(我流)を紹介します。
枕詞とかぜったい意味わかんないからね
まず、百人一首のルールですが、「札をたくさん取った人が勝ち」です。つまり、目標設定は「誰よりも早く札をとること」!
なのに「ちょっと意味わかんない」って、目標が「うたの意味を知ること」になると挫折します。だって100もあるんだものw。
特に枕詞なんか、テンポはいいけど、意味わかんないです。
ここはわりきって、無理やりかってな語呂合わせや、事実と違うイメージで覚えちゃいます。
【名前っぽい?!枕詞グループ】
以下、上の句の最初 → 下の句の最初 (覚え方)を書きます(すべては覚えません)。
- あしびきの → やまどり (あしびきの山鳥)
- ひさかたの → しずごころ (ひさかたしず子)
- ちはやぶる → からくれない (千早振からくれない)
- たまのお → しのぶ (玉野緒しのぶ)
【絶対違う!かってなイメージグループ】
- ながらへば → うし (流れるウシ)
- あさぢふ → あまりて (朝汁、余って)
- ももしきや → なほあまりある (股引、なお余りある)
- このたびは → もみじ (このたびはモミジです)
上の句を読み始めてすぐに、下の句の最初がわかるようにすれば、爆速で札が取れます。
百人一首の堅苦しい概念が崩れますね。百人一首は遊びです!
句のイメージをつかめば、予想できる!
百人一首は、昔の言葉なので、意味をとろうと現代の言葉に翻訳して、句が読まれた背景を知って、とやっても、下の句はすぐ出てこないし、札は取れない。
なので、むりやりの語呂合わせでもいいのですが、語呂合わせでも覚えるのが大変!
しかし、百人一首はさすが選ばれたすばらしい歌というだけあって、風景などがイメージしやすいものもたくさんあります。
句のイメージをつかめば、下の句を思い出しやすいし、お手つきも減りますよ(正統派ラインw)。
【昔の人はやたら月を眺める】
- 夏のよは → くものいずこに月 (夏の夜に雲のどこに月)
- 秋かぜに → もれいずる月 (秋風で雲が流れて月がもれいずる)
- 月みれば → わが身一つの秋 (月見て我が身を考える秋)
- やすらわで → かたぶくまでの月 (ぐずぐずしてたら月が沈んだ)
- なげげとて月 → かこち顔なる (月に嘆いてかこつける)
- 有明の → あかつき (朝の月と暁(夜明け))
- いまこんと → 有明の月 (今行くって言ったのに朝の月になった)
- ほととぎす → ただ有明の月 (ホトトギスが鳴いて見るとただ有明の月だった)
【風や流れがすごい系】
- ふくからに → むべやまかぜ (吹くのはむべ山風)
- せをはやみ岩にせかるる → われてもすえに (瀬が早くて分かれる)
- かぜをいたみ岩打つ波 → くだけて (風がすごくて砕ける)
【ゆったり風景や情緒系】
- やまがはに → ながれも (山川の流れ)
- たきのおと → なこそながれて (滝の音は名こそ流れ)
- かぜそよぐならの小川 → みそぎぞ (風吹く小川で禊(みそぎ)する)
- しらつゆに → つらぬきとめぬ (白い露は貫く)
- むらさめの → きりたちのぼる (にわか雨で霧たちのぼる)
【田舎や物悲しいイメージ】
- おくやまに → こえきく (奥山の鹿の声)
- やまざとは → ひとめもくさもかれ (山里は人目も草も枯れ)
- あわれとも → みのいたづら (哀れな身のイタヅラ)
- たちわかれ → まつとしきかば (立ち別れの松&待つ)
- なげきつつ → いかにひさしき (夫が来ないのを嘆いてそれがどんなに長いか)
- よのなかは → あまのおぶね (世の中は漁師の小舟)
【きれいなイメージ】
- あまつかぜ → をとめ (天女がおどる)
- かささぎ → しろき (白い鳥)
読んだ場所や有名人の句を覚え、できるっぽく
句が読まれた場所や、誰が読んだ句なのか知っていると、急に”できる感”アップです!
言葉が難しくてわからない句も、読んだ場所がわかると風景をイメージしやすいですし、地理や歴史にも詳しくなるので、余裕があればどんどん覚えましょう!
【地名シリーズ】
昔の風景に思いをはせて覚えるといいと思います。さすが、関西が多いですね。
- みちのくの(陸奥の) → みだれそめにし (陸奥(東北地方)の乱れ)
- 田子の浦 → 富士の高嶺 (静岡の海から富士山)
- みよし野の → ふるさと (奈良の吉野が故郷)
- あらしふく三室の山の → 竜田の川の (奈良の三室山と竜田川)
- 朝ぼらけ有明 → 吉野の里 (奈良の吉野の朝)
- 朝ぼらけ宇治 → あらわれ (京都の宇治の川の風景)
- 大江山 → まだ文も見ず天橋立 (京都の大江山と天橋立)
- 音に聞く高師の浜の → かけじや袖の濡れ (大阪の南部の浜で袖濡れないように)
- 住の江 → 夢の通ひ路 (大阪のいまや住之江公園)
- 難波潟 → あわで (大阪難波で会わないで)
- 難波江の → みをつくしてや (大阪難波で身を尽くしてや)
- 有馬山 → いでそよ人 (有馬の猪名川の笹の葉がそよそよ)
- 由良の戸 → 行方も知らぬ (淡路島の海峡)
- 淡路島 → いくよ・・・須磨 (神戸から淡路島を眺める)
【有名人シリーズ】
有名人の句を十八番にして、取った後に「これ天智天皇が詠んだやつね」なんて言うと、ちょっと出来る感でます。歴史や国語の勉強にもなります。
- 天智天皇(大化の改新) あきのたの → わがころもではつゆ
- 持統天皇(天智天皇の娘) はるすぎて → ころもほすてふ
- 阿倍仲麻呂(遣唐使に行ったまま帰れなかった) あまのはら → みかさのやま
- 小野小町(絶世の美女) はなのいろ → わがみよにふる
- 紫式部(源氏物語の作者) めぐりあひて → くもがくれにし
- 清少納言(枕草子の作者) よをこめて → よに逢坂の
- 蝉丸(坊主めくりで重要) これやこの → しるもしらぬも
- 紀貫之(古今和歌集の選者) ひとはいさ → はなぞむかしの
こんな感じで、百人一首を楽しみましょう!
わが家は、これ買っちゃいました(もっぱら親が読む)。
使う札は、いまだ100均のものです。一時期、札がなくなって99人100首になってましたが、100人に戻りましたw!
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