先日、子どもたちと一緒にNHKのアニメ「忍たま乱太郎」を見ていると、こんな話がありました。
敵が、御屋敷の庭に入り込み、木の上から様子をうかがっていました。
御屋敷の中にいた先生は、生徒たちを集めはじめました。そして、皆でお餅を食べたりしてパーティーを始めました。外は雪が降り積もって寒いのに、中のパーティーは暖かく楽しそう。敵も、寒さに負け、ついつい姿を現してしまいます。そして、カチンカチンに凍った体で、先生に向かって「気付いていたんですか~(泣)」という話でした。
これ、「楽車の術」というんだそうです。
「楽車の術」は、五車の術の1つで、相手を羨ましがらせて、戦意を喪失させる術なのだとか。
この手法、私は育児でよく使っているなぁと思いました。そこで、以下に事例をあげて紹介してみます。
■事例1 「イヤイヤで動かない時に、興味をあおる」
2から3歳頃のイヤイヤ期、ある場所で踏ん張って止まってしまうことありませんか?
我が家は特に玄関で、「行かないの!」もしくは「帰りたくない!」とイヤイヤが始まってしまうことが多いです。そんな時、「そんなこと言わないの!」とか「早く!」とか言いだすと、たいてい「やーだ!」と言って、ますます頑固に踏ん張ることになってしまいます。
そんな時、「楽車の術」です。
子どもにはあえて何も反応せず、スッと先に行きます。そして、少し離れた場所で「あれ~?こんなところに○○がある~。」など言います。子どもがちょっとこちらに興味を向けたら、大成功。「あっ!動いた!」とか、「うゎ、何これ?」とか、重ねて反応を重ねます。好奇心いっぱいの子どもは、すぐに寄ってきてくれます。
なお、びっくりするのは、虫でも(死骸でも)、ゴミでも、汚れでも何でもOK。小さなものを一緒に観察して、「これ何かな~」なんて言う時間が楽しいんですよね。それが例え、家のホコリでも。
■事例2 「片づけしない時に、歌って楽しくお片付け♪」
子どもが玩具をいろんな場所に持ち出して、片付かないことよくありますよね。我が家は、3歳の次男がまだまだ片づけが苦手なので、部屋が散らかってとんでもないことになっていたりします。
そんな時、「片づけしなさい!」なんていっても、言うことを聞くわけもない。かといって、自分がすべて片づけをしてしまっても意味がない、なんて時に使うのが「楽車の術」です。
「片づけをしよう!」「いえーぃ!」「片づけして、〇〇で遊ぼう!」「おー!」などと盛り上げます。ここで、子ども一人でも食いついてきたら大成功。我が家では、たいてい長男がまず食いついてきてくれます。食いつかない場合は、父親に協力させてもOKです。
そして、お片付けの歌で盛りあげます。「お片付け~。お片づけ~。さぁさ、みんなでお片付け~。」ここで、楽しい雰囲気を出しまくるのがコツです。
「このトッキュウジャーは素敵だから、机の上~!」「ヒュー、かっこいい~!」
「これそこに置いて!」「すごーい。お兄ちゃん片付けのセンスある~!」などなど。
気になって近寄ってきたらこっちのもの。「あ、それとって。ありがとう!たすかる~」と巻き込めば、お片付けも大成功です。
わが家は、男の子だからか結構すぐにのってきてくれます。そして、素直にのってきてくれる子どもはほんとかわいい。
毎回、そう上手くはいかないかもしれませんが、試しててください。